手抜き工事はどんなところにあらわれるのか。コスト削減のため部材を減らして手披き。
手抜き物件には、2つのタイプがあります。
一つは、マンション価格を下げるため「お金のかかるところを手抜きする」タイプです。
マンションの構造は、柱と壁が命です。
逆にいうと、お金がもっともかかるのもこの部分。
コストを削減するときには、お金がかかっているところから手をつけるのが世の常です。
その結果、細い鉄筋を使ったり、鉄筋の本数そのものを少なくしたりというマンションができ上がることになります。
納期に間に合わせるため面倒な部分を手披き。
もう一つは、「時間、手間のかかるところを手抜きする」タイプです。
納期に間に合わせるために手抜きするケースです。
たとえば、窓周辺のコンクリートや壁にひび割れの目立つマンションを見たことはありませんか?大きな窓は壁に大きな開口部ができるぶん、強度を下げます。
本来、窓枠などには補強材を入れて強化しなければならないのですが、こうした細かい部分は後回しにされがちです。
そして、結局は納期に間に合わずに補強されないまま引き渡される、ということが起こります。
またコンクリートを水で薄めるのも代表的な手口です。
これもコンクリート代をケチっているわけではなく、薄めたほうがコンクリートがサラサラになるため作業を行いやすいからです。
手抜きの仕方には、その時々で流行があります。
中古の場合、建設当時の世相などもあわせて確認することも大切になってくるでしょう。
手抜き工事はこんなところにあらわれる。作業をしやすくするために水を混ぜてサラサラに。
屋上ひび割れが目立つ手抜きマンションは下の階から工事を進めていくため、工期の遅れのしわ寄せは上の階ほどあらわれやすい。
一方で、下の階ほど作業に不慣れな状態のため、ミスの多いケースも。
解説したような「手抜き物件」を見抜くには、窓に補強材が使われているか、壁の厚さや鉄筋量は適正かを調べなければなりません。
それには、「設計図書」を見て、建物の構造を調べる必要があります。
「設計図書」とは、マンションの設計図のこと。
「仕様書」「設計図」「構造計算書」の3部構成ですが、壁の厚きや骨組みを知るには、「設計図」の中の「構造図」を見るだけでOK。
ちなみに、工事はこの設計図書を見ながら行われ、建物完成後は「竣工図書」と呼び名が変わります。
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